排球SS、別館作って移動しました。やっぱりナマモノだし隔離を(笑)
閲覧者様はあまりいないと思われますが、興味のある方は
こちらからどうぞ☆
・愛しき君の声
コネクションギアを完全にケータイ扱いしてます(笑)
モス子が黒い。ケイオスも黒い。
アレンはいつもかわいそうな方向で(^皿^)
さりげなく赤桃混ぜましたvV
今日はしんじろーはぴば☆
昴さんはどうプレゼントをくれるのかな?
「あ、あのっ!」
ずっと黙っていたモモが少々上擦った声を上げた。
「だったら、アレンさんがケイオスさんを起こしてあげたらいいんじゃないですか?」
「「え゛!?」」
ケイオスとアレンが同時に固まる。
「ケイオスさん、アレンさんのこと好きって言ってたじゃないですか」
「ちょ…そういう意味じゃ……ていうかモモちゃん、どうしてそれを…」
「モモは観測用レアリエンですよ」
恐るべし百式プロトタイプ。
無邪気に笑うモモの隣で、シオンもにっこりと笑った。
「あら、じゃあそれでいいんじゃない?アレン君早起きだもんね」
「そ、それは主任を手伝おうと…」
「問題解決ですね」
ぴしゃりと言い放つKOS-MOS。
「じゃあモモちゃん、片付けたら音声入れてもらえる?」
「はいっ!」
「うーし、片付けっか〜」
「ッスねー」
シオンとモモに続いて、Jr.やトニーたちも朝食の片付けを始めた。
ケイオスとアレンは、思いも寄らぬ結果に二人して石と化していた。
さすがのケイオスも、モモに話の決着をつけられてしまっては強く出れない。
皆に続いて片付けに向かおうとしたKOS-MOSがふと足を止め、振り返る。
「…言い忘れていました。アレン、あなたのコネクションギアに設定されていたシオンの盗聴音声データは、先ほど抹消させていただきましたので。それでは」
KOS-MOSの一言がトドメとなり、アレンは完全に崩れ落ちたのであった。
「一人で起床できないというのなら、シオンによる起動プログラム実行後私が起こしてさしあげます。お望み通り“挨拶”をお付けしますよ」
言いながらKOS-MOSはハンドガンをちらつかせる。二度と目覚めない挨拶である事必至だ。
「生憎だけど、僕は君みたいに乱暴な方法より優しい女性(ひと)に優しく起こしてもらいたいんだよね」
「それならモモに頼みなさい」
「ちょっ、それはやめろ!」
「Jr.、それどういう意味だい?」
「問題ありません、Jr.。いくらこの男が変態といえど、モモのような幼女に手を出す趣味は見受けられませんので」
「…限りなく失礼なフォローありがとう」
にっこり笑ったケイオスは、これ以上ないくらいどす黒いオーラを撒き散らしている。
「ちょっと…よくわからないけど、ケイオス君は朝誰かに起こしてもらいたいの?」
重い空気に押されながらもシオンはそう尋ねた。
「……」
Jr.は愚かケイオスまでもが彼女のニブさに絶句する。
「…あのね」
気を取り直しこほん、と咳払いを一つ。ケイオスはじっとシオンを見つめた。
「僕は、大好きな人に起こしてもらいたいんだけどな」
「え?」
きょとんとするシオンの前に、さっとKOS-MOSが立ちはだかる。
「懲りないですね。永遠に眠らせて差し上げましょうか」
「ふふ、できるものならね」
ピリピリとした険悪な空気の中。
「な、けっ、ケイオスく…」
「シオン」
驚くシオンの視界に代わりに入ってきたのは、自分のコネクションギアに設定された音声の持ち主。
「KOS-MOS!」
「保護対象の無事を確認。不用意に触れられた形跡もありません」
誰に告げるでもなくそう呟くと、KOS-MOSは赤い瞳を自分が投げた人物へと向けた。
「…いきなり酷いじゃないか、KOS-MOS」
頭を擦りながらケイオスが笑う。その笑顔は完全にひきつっていた。
「シオンの身が危険だと判断し、最も迅速かつ適切な処置を取らせていただいたまでです」
「それが“投げ飛ばす”だなんてずいぶん短絡的だね」
先ほどシオンとモモが漂わせていたほのぼのした雰囲気とは真反対な、黒く険悪な空気を醸し出す二人。
「ちょ、KOS-MOS!なんだかわからないけど、いきなり投げ飛ばすなんて何を考えて…」
「―シオン」
混乱したままのシオンの説教を、KOS-MOSは鋭い声で制した。
「基本、私の起動プログラムを行うのはあなたですね」
「え?そ、そうだけど」
「つまり私を起こすのはあなたの役目ですね」
「う、うん…」
唐突な言葉に戸惑いながらも頷くシオン。でもたまに(?)勝手に起動する事もあるじゃない、と言おうとするも、それを口に出す前にKOS-MOSは目線を反らした。
「…だそうです。よってシオンはあなたを起床させる暇などありません」
再びケイオスを見据え、そう吐き捨てるKOS-MOS。その顔はいつもの無表情だが、どこか勝ち誇った優越感を纏っているような感じがする。